太った人、痩せた人の腸内細菌①
2019年09月06日|REPORT
突然ですが皆さん食事のカロリーって、気にしてますか?
食品ラベルを見ればカロリーが書いてありますし、カロリー計算をしてくれるアプリなど、健康、ダイエットなどには欠かせない数値ですよね。でもカロリーを意識しているのに、痩せない、むしろ太ってしまった、という経験はありませんか?
代謝が悪いのかな、と運動してみても変わらない・・・そんな方はもしかすると「代謝」ではなく「腸内細菌」のせいかもしれません。
実は、太った人の腸内細菌と、痩せている人の腸内細菌には違いがあります。
今回は2回に分けてご説明していきたいと思います。
1回目の今回は、バクテロイデーテス門というグループの細菌とフィルミクテス門というグループの細菌の違いについてお話したいと思います。
ややこしい名前ですね、この時点で拒否反応を示す人も多そうです。
そこで、こうします。
バクテロイデーデス門 → バク門
フィルミクテス門 → フィル門
これでかわいくなりましたね!(正式な名称ではありません。ここだけの愛称です)
さて簡単にご説明すると、
バク門の細菌が多いのは痩せた人
フィル門の細菌が多いのは太った人
となっています。
それぞれどんな働きをしているかと言うと、
バク門の細菌は、脂肪が過剰に溜まるのを抑えてくれる「短鎖脂肪酸」を作り出します。
(短鎖脂肪酸については「食物繊維は腸内細菌のため」にてご紹介しています。ご興味を持たれた方はぜひこちらもチェック!)
フィル門の細菌は、食べ物からたくさんのエネルギーを吸収し、蓄えます。
それぞれ反対の働きをしていますね。
バク門は、短鎖脂肪酸を作り出して脂肪抑制する
フィル門は、逆に脂肪を蓄積する
となるわけです。
ということは、食品ラベルのカロリー表示を参考に計算して食事をしていても、自分の腸内にいる2つの細菌の比率によって、カロリーの吸収量が変わってしまうのです。(びっくり!)
例えば、「137キロカロリーのヨーグルト」を食べたとして、普通の体重の人には137キロカロリーでも、太った人には140キロカロリーになるかもしれないのです。(計算は例です)
つまり、カロリーを気にして食事をするならば、摂取カロリーではなく、腸内でのカロリーの吸収量が大事になるということですね。
・・・となれば、当然ご自分の腸内細菌とか腸内環境が気になりますよね?
医療機関や自宅でできる検査キットが販売されていますので、そちらで調べてみるのも良いかもしれません。
でも、病院に行くのはちょっと…値段が気になる…と思われた方、簡単な方法があります。
腸内細菌を調べなくても、バク門の細菌を増やしてしまえばいいのです。
バク門の細菌が作り出すものは何でしたか?
そう、短鎖脂肪酸です。
では短鎖脂肪酸を作るのに必要なものは…?
そう!食物繊維です!
普段の食事に食物繊維を足す事で、体にイイ変化が起こるかもしれませんよ?
食物繊維をどう摂るのか。という事については、また別にご紹介したいと思います。